成田〜関空のLCC(格安航空会社)を利用するメリット・デメリット

成田空港のLCC
大手航空会社よりも安く飛行機に乗れるLCC(Low Cost Carrier=格安航空会社)が成田空港〜関西国際空港(関空)間で就航中です。


成田〜関空のLCC

2018年6月現在、国内LCC5社のうち、ピーチ、ジェットスターの2社が成田〜関空線を運航中です。

LCC名 成田〜関空
Peach(ピーチ・アビエーション) 運航中
ジェットスター・ジャパン 運航中
バニラ・エア 運休中(※)
春秋航空日本(Spring Japan) 運休中(※)
エアアジア・ジャパン 未就航

※バニラ・エアは、2018年6月16日より運休。
出典東京(成田)=大阪(関西)線運休について

※春秋航空日本は「関空に到着する訪日客の関東方面へのツアー需要が伸びず、十分な搭乗率が見込めない」との理由で2017年冬ダイヤより運休中。状況を見て再開予定とのこと。
出典Spring Japan 2017年冬ダイヤ 国内線航空券販売開始(※PDFファイル)

LCC利用のメリット

では、LCCを利用するメリットとデメリットはなんでしょうか。まとめてみます。

運賃が安い

LCCを利用するうえで大きなメリットは、なんといっても「安さ」ではないでしょうか。こちら↓の画像は、少し古いのですが成田〜札幌(新千歳)が2円(片道1円)でチケットが取れたときのものです。

LCCの運賃

手荷物はほとんどなかったので総支払額は往復で402円、当時は安かった支払手数料(片道200円)も含めた値段です。

この「1円」というのは就航記念の特別セールのもので滅多にあるものではありませんが、LCC各社はセールやキャンペーンを頻繁に行っています。

例えばこちら↓の画像は、1月のとある平日の某LCCの成田→関空の値段です。基本料金は片道3,680円です。このように料金がグラフで表示され、どの日が安い(高い)のか視覚的に分かりやすくなっています。お正月や週末が高めに設定されています。

LCCの運賃

基本料金のほかに手数料や手荷物預入の料金(必要であれば)がかかりますが、それでもJALやANAなどの大手航空会社よりも安く済ませることができます。

交通費が半分で済めば、これまで1回しか行けなかったところがもう1回行けるようになるチャンスもあります。

機材が新しい

機材にコストをかけないため中古のボロボロの飛行機を使っている、という認識は間違いで、新たに購入している場合が多いようです。

古い機材だと燃費が悪かったり、故障が増えて整備コストがかかったりするといった理由です。結果的に新造の機材のほうが安くつくのですね。

LCC利用のデメリット

運賃以外でお金がかかる

「必要なものは必要な人だけ」がLCCのコンセプト。手荷物の預入、機内食、飲み物など、大手航空会社が無料で提供しているようなサービスもLCCでは有料です。座席指定する場合は手数料が必要です。

また、「支払手数料」という手数料も発生します。しかもこの支払手数料という手数料、各社とも年々値上げされています。各社とも1区間500円〜600円です(2017年12月現在)。

広告などで表示されているチケット代のほかに、このような“目に見えない手数料”が意外とかかります。

遅延のリスク

LCCは少ない機材をフル回転させて利益を出すビジネスモデルのため、空港に着陸してから次の便で離陸するまでの時間が短く設定されています。ちょっとしたトラブルであっても遅れにつながり、その遅れがどんどん拡大していきます。

関空は24時間運用の空港ですが、成田空港は離発着時間に制限があるため深夜は利用できません。遅れが拡大した場合、成田行きの最終便が欠航になる可能性も考えられます。

成田空港の運用時間は原則として6時〜23時で、悪天候などの理由に限って午前0時まで着陸が可能です。とはいえ、深夜に到着しても都心までの交通機関がなくなるといった別の問題もあります(関空は1時間に1本程度の深夜バスが運行中です)。

便数が少ない

現在、成田〜関空はPeachとジェットスター・ジャパンの2社が運航していますが、それぞれ1日あたり2往復または4往復の運航です。

LCC各社は毎年のように飛行機を増備していますが、大手航空会社が羽田〜伊丹間を1時間毎に飛ばしている(しかも大型の機材)のとは比べ物になりません。

成田→関空 関空→成田
Peach 11:30→13:10 Peach 7:10→8:35
Peach 19:15→20:55 Peach 14:35→16:00
ジェットスター 9:40→11:20 ジェットスター 7:30→8:50
ジェットスター 11:35→13:25 ジェットスター 14:05→15:25
ジェットスター 14:40→16:30 ジェットスター 17:15→18:35
ジェットスター 20:40→22:15 ジェットスター 20:15→21:35

2019年3月30日まで有効の時刻表
※曜日により発着時間に変更あり。詳細はご確認ください。

LCC専用ターミナルは遠い

成田と関空はそれぞれLCC専用ターミナルがあります。成田は「第3ターミナル」、関空は「第2ターミナル」です。最近になってできたターミナルなので、空港内でも少し離れた位置にあり、移動にも時間がかかります。

成田空港 第3ターミナル

LCCは基本的にLCC専用ターミナルを使いますが、例外もあります。例えばピーチは成田空港ではANAと同じ第1ターミナルです。また、ジェットスターは関空では第1ターミナルを使います。

LCC名 成田 関空
Peach(ピーチ・アビエーション) 第1(南) 第2
ジェットスター・ジャパン 第3 第1

移動に時間がかかるので、自分が搭乗するLCCの便はどのターミナルから出発するのか必ず確認しておきましょう。

空港が市街地から離れている

関東〜関西の移動で考えた場合、LCCが利用している空港は成田と関空のみです。東京や大阪の都心部からは40分〜1時間程度かかります。都心部に近い羽田空港や伊丹空港では発着していません。

チケット代そのものが安くても、空港までの移動にコストと時間がかかってしまいます。

座席が狭い

少しでも多くの座席を確保するため、座席と座席の間隔(シートピッチ)が大手航空会社よりも狭くなっています。

LCC3社が利用している機材「A320」で比較すると、LCC3社は180席ですが、一方ANAの座席数は166席です。その分、間隔に余裕を持たせているのです。

成田〜関空のフライトであれば1時間程度なのであまり気になりませんが、それ以上のフライトや、体格の大きな方は留意しておく必要があります。

キャンセルや払い戻しに制限

LCCの場合、チケットのキャンセルができなかったり、変更手数料が高かったりすることがあります。

例えば自分の原因で飛行機に乗ることができなかった場合、出発前であればチケットのキャンセルや変更をする必要がありますが、LCCの場合は基本的にキャンセルができません。できたとしても手数料が高めに設定されています。

※申し込んだ運賃タイプ(「コミコミ」や「シンプル」など)によっては安い手数料で変更ができる場合もあります。

また、機材トラブルなどで欠航してしまった場合、大手航空会社であれば他社便へ振り替えたりホテルを手配してくれたりしますが、LCCの場合は「自社便のみに振り替え」ということが多いようです。当日の自社便が確保できればまだマシですが、次の日まで空いていなければホテル代は自腹となります。

うまく使えば交通費を抑えられるLCC

ジェットスター・ジャパン

こういったデメリットを十分に理解した上でLCCを利用する必要があります。メリットよりもデメリットが多くなってしまいましたが、うまく使えば確実に交通費を抑えることができるのがLCCです。

前述の通りLCC各社は定期的にセールを行っています。条件のいいセールはすぐに売り切れてしまいます。各社ともメールマガジンを配信しているので、ぜひ登録しておきましょう。

羽田空港と神戸空港間を運航中のスカイマークを使う手段も検討してみてはどうでしょうか。場合によってはLCCよりも安く移動できる可能性もあります。
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